コロナワクチンの後遺症の原因は何?スパイクタンパクとは何?消えない・残るとどうなるかまで徹底調査【文春砲】

岩崎 明子 日本経済新聞

2025年6月、世界中が接種した新型コロナワクチンを巡り、後遺症に苦しむ人々の間で囁かれてきた「ある疑惑」に、科学的なメスが入りました。これまで原因不明とされてきたワクチン後遺症について、米イェール大学の世界的権威が「消えるはずのタンパク質が体内に残り続けている可能性」を指摘したのです。

この記事を読んでいるあなたも、「ワクチン接種後の長引く体調不良の原因は一体何なのだろうか」「スパイクタンパクという言葉を聞くが、結局何者で、体にどう影響するのか」といった疑問や不安を抱えているのではないでしょうか。

当記事では、2025年6月18日に「週刊文春」が報じた衝撃的な内容を基に、コロナワクチン後遺症とスパイクタンパクの関係性について、現在わかっている全ての情報を網羅し、徹底的に解説していきます。

この記事を最後まで読めば、以下の点が明確になります。

  • コロナワクチン後遺症の新たな原因として何が浮上しているのか
  • 「スパイクタンパク」とは一体何で、なぜ「消えない」と言われているのか
  • スパイクタンパクが体内に残ると、具体的にどうなる可能性があるのか
  • 専門家や厚生労働省は、この新発見をどう見ているのか
  • 今後のワクチンとの向き合い方について、どのような視点が必要なのか

科学的根拠に基づき、中立的な立場で情報を整理しました。ぜひ最後までお読みいただき、正確な情報を得るための一助としてください。

目次

1. 【原因は何か】コロナワクチン後遺症を巡る新事実|イェール大学の衝撃的な発見とは

岩崎 明子 日経ウーマノミクス・プロジェクト
岩崎 明子 日経ウーマノミクス・プロジェクト

長らく原因が特定されず、多くの人々を苦しめてきたコロナワクチン後の長引く症状。この問題に、一筋の光を当てる可能性のある研究結果が発表され、世界に衝撃が走っています。ここでは、その研究を主導した人物と、明らかにされた驚愕の事実について詳しく掘り下げていきます。

1-1. 研究を主導した岩崎明子教授とは何者?世界が認める免疫学の第一人者

今回の研究発表で、一躍注目の的となったのが、米イェール大学の岩崎明子(いわさき あきこ)教授です。彼女は、単なる一研究者ではありません。免疫学、特にウイルス感染と免疫応答の分野における世界的権威として知られています。

岩崎教授はカナダのトロント大学大学院で免疫学の博士号を取得後、2009年という若さで名門イェール大学医学部の教授に就任しました。彼女の研究は常に最先端を走り、特に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の後遺症(ロングコビット)の解明に大きく貢献してきました。

その功績は高く評価されており、2024年には、米タイム誌が選ぶ「世界で最も影響力のある100人」の一人に選出されています。これは、彼女の研究が学術的な領域を超え、社会全体に大きな影響を与えていることの証明と言えるでしょう。まさに、現代の免疫学を牽引する第一人者なのです。

1-2. なぜ研究を始めたのか?ワクチン推奨派の権威が抱いた「研究者としての良心」

岩崎教授自身は、ワクチン接種の重要性を一貫して訴えてきた「ワクチン推奨派」の科学者です。彼女は「打てるワクチンは全部打ってきた」と公言しており、ワクチンのメリットを誰よりも理解しています。では、なぜそんな彼女が、ワクチンの負の側面に光を当てる可能性のある「後遺症研究」に乗り出したのでしょうか。

そのきっかけは、コロナ後遺症の研究過程で寄せられた声でした。岩崎教授が研究のために血液サンプルを集めていたところ、「コロナには感染していないのに、ワクチンを打ってから体調がずっと悪い。これはワクチンの後遺症ではないか」と訴える人々が複数現れたのです。

ワクチン接種を推奨してきた免疫学者として、この声は無視できませんでした。「これは調べる義務がある」と岩崎教授は感じたといいます。科学的な真実の探求を何よりも優先する、まさに「研究者の良心」が彼女を突き動かしたのです。メリットだけでなく、デメリットの可能性からも目をそらさない。その誠実な姿勢が、今回の重大な発見につながりました。

1-3. どんな症状がある?ワクチン後遺症で報告されている具体的な内容

では、岩崎教授の研究で、ワクチン後遺症を訴える患者からは具体的にどのような症状が報告されていたのでしょうか。その多くは、接種直後の「副反応」と似ていますが、その症状が数ヶ月、あるいは年単位で続くという深刻な特徴があります。

研究で挙げられた主な症状は以下の通りです。

  • 過度の疲労感・倦怠感:少し動いただけでも極度に疲れてしまう。
  • ブレインフォグ:頭にモヤがかかったように、思考力や集中力が低下する状態。
  • 運動後の極度の倦怠感(PEM):軽い運動でも体調が著しく悪化し、回復に時間がかかる。
  • チクチク感やしびれ:手足などの末端に異常な感覚が続く。
  • 睡眠障害:寝付けない、途中で目が覚めるなど、質の良い睡眠がとれない。
  • 耳鳴り:継続的な耳鳴りに悩まされる。
  • インターナルバイブレーション:体の中でスマートフォンが震えているような、内部からの振動感覚。

これらの症状は多岐にわたり、日常生活に深刻な支障をきたすケースも少なくありません。一方で、コロナ「感染」後遺症でよく見られる味覚や嗅覚の異常は、ワクチン後遺症ではほとんど確認されていないという違いも報告されています。この違いが、両者を見分ける一つの手がかりとなる可能性もあります。

2. スパイクタンパクが消えない・残るは本当?体に何が起きるのか徹底解説

岩崎教授の研究が示した最も衝撃的な内容は、「消えるはずのスパイクタンパクが、長期間体内に残り続けていた」という事実です。これは、これまでの常識を根底から覆すものでした。ここでは、そもそもスパイクタンパクとは何か、そしてそれが消えずに残ると私たちの体に何が起こりうるのか、そのメカニズムに迫ります。

2-1. そもそもスパイクタンパクとは何者?ワクチンの仕組みから理解する

「スパイクタンパク」という言葉を初めて聞く方のために、まずはその正体から解説します。スパイクタンパク質(Spike protein)とは、新型コロナウイルスの表面にある、王冠(コロナ)のように見えるトゲトゲした突起のことです。ウイルスは、このスパイクタンパク質を使って人間の細胞に結合し、体内に侵入してきます。つまり、感染の「鍵」となる非常に重要な部分なのです。

ファイザー社やモデルナ社製のmRNAワクチンは、この仕組みを逆手に取ったものです。ワクチンの主な成分は、ウイルスそのものではなく、スパイクタンパク質の「設計図」であるmRNA(メッセンジャーRNA)です。この設計図を体内に注入すると、私たちの細胞が一時的にその設計図を読み取り、無害なスパイクタンパク質だけを作り出します。

すると、私たちの免疫システムが「おや、見慣れないタンパク質(侵入者)がいるぞ!」と認識し、これを攻撃・無力化するための抗体や免疫細胞を作り始めます。こうして事前に“予行演習”を済ませておくことで、本物のウイルスが侵入してきた際に、迅速かつ強力に撃退できる、というのがmRNAワクチンの基本的な仕組みです。

ステップ内容
1. ワクチン接種スパイクタンパクの設計図(mRNA)を体内に注入する。
2. タンパク質産生体内の細胞が設計図を読み取り、無害なスパイクタンパクを作り出す。
3. 免疫応答免疫システムがスパイクタンパクを“敵”と認識し、抗体などを作る。
4. 感染防御本物のウイルスが侵入した際に、作られた抗体などが迅速にウイルスを攻撃する。

2-2. 「2週間で消える」は嘘だった?覆されたこれまでの常識

ワクチン接種が始まった当初、国や専門家は国民の不安を払拭するため、ワクチンの安全性について繰り返し説明を行いました。その中心にあったのが、「ワクチンによって作られたスパイクタンパクは、短期間で分解・消失する」という説明です。

例えば、当時のワクチン担当大臣であった河野太郎氏は、2021年6月24日の自身のブログで「mRNAは半日から数日で分解され、ワクチンにより作られるスパイク蛋白も約2週間以内でほとんどがなくなります」と明記しています。厚生労働省も同様に、スパイクタンパクは体内で長く留まることはなく、速やかに消失するため安全である、という見解を示してきました。

この「2週間で消える」という説明は、医学界のスタンダードな考え方でもありました。先行研究であったハーバード大学のデビッド・R・ウォルト氏らの論文でも、接種後1週間以内にスパイクタンパクは血中から検出されなくなると報告されていたのです。多くの国民は、この説明を信じてワクチンを接種しました。

しかし、岩崎教授の研究は、この“常識”に真っ向から異議を唱えるものだったのです。

2-3. 接種後709日も検出!スパイクタンパクが体内に残るという衝撃の事実

岩崎教授らのチームは、2022年12月から2023年11月にかけて、ワクチン後遺症を訴える患者42人と、後遺症が全くなかった健康な22人の血液サンプルを詳細に解析しました。その結果、驚くべき事実が判明します。

ワクチン後遺症を訴える42人のうち15人の血中から、なんとスパイクタンパクが検出されたのです。しかも、その期間は「2週間」という従来の常識をはるかに超えるものでした。検出された人の中で最も短いケースでも接種後26日、そして最も長い人では、接種から709日後、つまり約2年もの間、スパイクタンパクが血中に存在し続けていたことが明らかになりました。

本来であれば、免疫システムによって速やかに処理され、消え去るはずだったタンパク質が、なぜか一部の人の体内で分解されずに残り続けていた。この発見は、ワクチン後遺症の原因を解明する上で、極めて重要な意味を持つ可能性があります。

2-4. スパイクタンパクが体内に残ると、体に何が起きる?考えられる影響

では、消えずに残ったスパイクタンパクは、私たちの体にどのような影響を与えるのでしょうか。岩崎教授は「この消えなかったスパイクタンパクが何かしらの影響を身体に与え、ワクチン後遺症と呼ばれる一連の不調を起こしている可能性がある」と指摘しています。

考えられるメカニズムの一つは、免疫システムの持続的な刺激です。通常、異物(抗原)が体内からなくなれば、免疫の働きも収束します。しかし、スパイクタンパクが体内に残り続けると、免疫システムが常に「敵がいる!」と認識し、攻撃態勢を解かない可能性があります。この慢性的な炎症状態が、倦怠感や痛み、ブレインフォグといった全身の多様な症状を引き起こしているのではないか、という仮説です。

また、スパイクタンパクが体内の正常な組織と似た構造を持つ場合、免疫システムが間違って自分自身の体を攻撃してしまう「自己免疫」のような現象が起きている可能性も考えられます。現段階ではまだ推測の域を出ませんが、長期間残存するスパイクタンパクが、免疫系のバランスを崩す“引き金”になっているという見方が強まっています。

2-5. 心筋炎との関連は?「遊離スパイクタンパク」の存在が示す新たな可能性

スパイクタンパクの残存問題は、ワクチン接種後の稀な副反応として知られる「心筋炎」のメカニズム解明にもつながるかもしれません。2023年1月に発表されたマサチューセッツ総合病院の研究グループの報告は、非常に興味深い内容でした。

この研究では、ワクチン接種後に心筋炎を発症した若者の血液を調べたところ、ある特徴的な物質が検出されました。それは、抗体に結合していない「遊離(ゆうり)スパイクタンパク」です。

通常、ワクチンによって作られたスパイクタンパクは、すぐに免疫システムが作り出した抗体と結合して無力化されます。しかし、心筋炎を発症した患者の血中では、抗体に捕まっていない“野放し”状態のスパイクタンパクが、高濃度で存在していたのです。対照的に、心筋炎を発症しなかった健康な人からは、この遊離スパイクタンパクは一切検出されませんでした。

この事実は、何らかの理由でスパイクタンパクが過剰に産生されたり、免疫システムがうまく処理できなかったりした場合に、遊離したスパイクタンパクが心臓の筋肉などに炎症を引き起こす可能性があることを示唆しています。岩崎教授が発見した「長期残存スパイクタンパク」も、この「遊離スパイクタンパク」と関連がある可能性があり、今後の研究が待たれます。

3. 厚労省は嘘をついていた?専門家や政府の見解を多角的に検証する

森内浩幸教授 長崎新聞
森内浩幸教授 長崎新聞

岩崎教授の論文は、科学界のみならず、社会全体に大きな波紋を広げました。「スパイクタンパクは2週間で消える」と説明してきた国や専門家は、この新事実をどう受け止めているのでしょうか。ここでは、他の専門家の意見や厚生労働省の公式な見解を比較し、この問題を多角的に検証します。

3-1. 他の専門家はどう見る?長崎大学・森内浩幸教授が指摘する論点

今回の論文について、日本ワクチン学会の理事も務める長崎大学の森内浩幸(もりうち ひろゆき)教授は、一定の評価をしつつも、慎重な見方を示しています。森内教授は、コロナ後遺症研究の権威である岩崎教授のチームがこのテーマに取り組んだこと自体が「画期的だ」と評価しています。

特に、コロナの「感染」後遺症と「ワクチン」後遺症の免疫学的な特徴が非常に似ていると示した点は重要だと指摘。もしスパイクタンパクが700日以上も体内に残るのであれば、それが不都合な免疫反応を引き起こし、体に悪影響を与えている可能性は確かにある、と述べています。

しかし、森内教授は現段階で「スパイクタンパク残存が後遺症の原因だ」と断定することには、以下の2つの点から慎重であるべきだと釘を刺しています。

  1. 全員から検出されたわけではない:岩崎教授の研究では、後遺症を訴える患者の中でもスパイクタンパクが検出されたのは約3分の1(42人中15人)でした。半数以上の患者からは検出されていません。もしスパイクタンパクが唯一の原因なら、なぜ検出されない人がいるのか、という疑問が残ります。
  2. 症状の非特異性:ワクチン後遺症として挙げられている疲労感やブレインフォグなどの症状は、他の多くの病気やストレスなどでも起こりうる「非特異的」なものです。そのため、これらの症状が本当にスパイクタンパクだけによって引き起こされているのか、あるいは別の原因が隠れているのかを特定するのは、現時点では非常に難しいと指摘しています。

これらの指摘は、科学的な議論を進める上で非常に重要な視点であり、今後の研究で解明されるべき課題と言えるでしょう。

3-2. 岩崎教授の反論と研究者としての苦悩「なぜ発表したのか」

森内教授が指摘した論点に対し、岩崎教授自身も認識しています。全員からスパイクタンパクが検出されなかった点については、「後遺症の人の中には、体内で持続的にスパイクタンパクが生まれるメカニズムを持つ人や、遺伝的にスパイクタンパクが残りやすい要素を持っている人がいるのかもしれない」と、今後の研究の方向性を示唆しています。

この論文の発表後、岩崎教授は苦しい立場に置かれたと告白しています。ワクチンに懐疑的な、いわゆる「反ワクチン」派からは「ついに目が覚めたか。ワクチン推奨の考えを捨てて、こちら側に来るべきだ」と称賛と批判が入り混じった声が寄せられました。その一方で、共に研究を進めてきた科学者仲間からは「なぜ反ワクチンの考えを煽るような、不確かな情報を発表したのか」と苦言を呈されたといいます。

両極端からの批判に晒されながらも、彼女が発表に踏み切ったのは、やはり「研究者の良心」でした。「メリットだけを強調してワクチン後遺症を存在していないかのようにしてしまうのは、科学者として誠実ではない」という強い思いがあったのです。不都合な可能性であっても、科学的なデータとして示された以上は、それを公にし、さらなる議論と研究につなげることが責務だと考えたのです。

3-3. 厚生労働省の公式見解は?「安全性に重大な懸念はない」の真意

では、ワクチン接種を国策として推進してきた厚生労働省は、この衝撃的な研究結果をどう受け止めているのでしょうか。「週刊文春」の取材に対し、厚労省は以下のように回答しています。

まず、ワクチン接種後の症状については、医師からの「副反応疑い報告制度」によって情報を収集・評価しているとした上で、「ワクチンの安全性に係る重大な懸念は認められないと評価されています」と、これまでの見解を維持する姿勢を示しました。

そして、今回の岩崎教授の論文そのものについては、「個別の論文の内容等について、厚生労働省としてコメントすることは差し控えさせていただきます」と、直接的な言及を避けました。さらに、スパイクタンパクの残存期間については、「薬事承認において、提出された試験データから、時間の経過とともに消失すると推察されると評価されているものと承知しております」と回答するに留まりました。

この回答は、「従来の公式見解に変更はない」という立場を表明したものです。「嘘をついていた」と断じるのは早計ですが、「2週間で消える」という当初の説明と、最新の研究結果との間に大きな乖離が生まれていることは事実です。国民の不安に応えるためにも、国にはこの乖離について、より踏み込んだ説明と、今後の調査・研究への積極的な関与が求められています。

4. 結局、「反ワクチン」は正しかったのか?今後のワクチンとの向き合い方

スパイクタンパクが長期的に体内に残る可能性があるという事実は、ワクチンに対する考え方そのものを揺るがしかねません。「やはり反ワクチン派の主張が正しかったのか」と感じる人もいるかもしれません。しかし、問題を単純化せず、冷静に情報を整理し、今後のワクチンとの向き合い方を考えることが重要です。

4-1. ワクチン接種のメリットとデメリットを改めて天秤にかける

今回の発見によって、ワクチンの潜在的なリスク(デメリット)の一つが明らかになった可能性があります。しかし、だからといってワクチンのメリットが全て失われたわけではありません。この問題に警鐘を鳴らす専門家たちも、その点は明確に指摘しています。

長崎大学の森内教授は、「これまでの研究でコロナワクチンを打つことにより、コロナ後遺症を減らしたり、症状を軽くしたりできるのは明白です。特に高齢者や基礎疾患を持つ方には有意義であることに変わりありません。メリットがデメリットを上回ると思います」と述べています。

実際に、ワクチンには以下のような確かなメリットが確認されています。

  • 重症化予防効果:感染しても、入院や死亡に至るリスクを大幅に低下させる。
  • 感染後遺症(ロングコビット)のリスク低減:ワクチン接種者は、未接種者に比べて感染後の後遺症に悩まされるリスクが低いことが多くの研究で示されている。
  • 発症予防効果:変異株の登場により効果は低下したものの、一定の発症予防効果が認められている。

ワクチン後遺症という深刻な問題がある一方で、ワクチンによって重篤な結果を避けられた人が大勢いることもまた事実です。どちらか一方だけを見て「善」か「悪」かを判断するのではなく、常にメリットとデメリットを天秤にかける視点が不可欠です。

4-2. 岩崎明子教授がそれでも「ワクチンを推奨する」と語る理由

最も重要な点は、この衝撃的な研究を発表した岩崎明子教授自身が、今なお「ワクチン推奨」の立場を変えていないという事実です。彼女は「この研究は、ワクチンの意義や大切さを分かってもらいたいために、行ったものです」と断言しています。

これは一見、矛盾しているように聞こえるかもしれません。しかし、彼女の考えの根底には、「ワクチンの安全性をさらに高めたい」という強い願いがあります。なぜ一部の人にだけ後遺症が起こるのか、そのメカニズムを解明することができれば、将来的には、より副作用の少ない、安全なワクチン開発につながります。

リスクの可能性から目を背け、ただ「安全です」と繰り返すだけでは、科学の進歩はありません。負の側面も含めて全てを明らかにし、それを克服していくことこそが、ワクチンの価値を真に高める道だと彼女は考えているのです。後遺症に苦しむ人々を救済し、未来のワクチンをより良いものにする。そのために、彼女はあえて批判を覚悟で論文を発表したと言えるでしょう。

4-3. まとめ:コロナワクチン後遺症とスパイクタンパク問題の現在地と今後の課題

最後に、本記事で解説してきたコロナワクチン後遺症とスパイクタンパクに関する問題の要点をまとめます。

  • 後遺症の原因:米イェール大学の岩崎明子教授の研究により、ワクチン接種後、一部の人の体内で「スパイクタンパク」が2年近くも消えずに残り続けている可能性が指摘されました。これが免疫系を乱し、後遺症を引き起こしているという仮説が浮上しています。
  • 従来の常識との乖離:「スパイクタンパクは2週間で消える」というこれまでの政府や専門家の説明とは大きく異なる研究結果であり、国民の間に動揺が広がっています。
  • 専門家の見解:他の専門家は、研究の画期性を認めつつも、「後遺症患者全員から検出されたわけではない」などの理由から、原因と断定するにはさらなる研究が必要だという慎重な姿勢を示しています。
  • 厚労省の立場:厚生労働省は、現時点では「安全性に重大な懸念はない」という従来の見解を維持しており、個別の論文への直接的なコメントは避けています。
  • 今後の展望:今回の発見は、ワクチン後遺症の治療法開発や、より安全な次世代ワクチンの設計につながる可能性を秘めています。重要なのは、この問題をタブー視せず、オープンな科学的議論を継続していくことです。
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